■館蔵品情報
IHS花入籠目文蒔絵螺鈿書見台
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写真番号:226-5290
カラー種別:カラー
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作品名 IHS花入籠目文蒔絵螺鈿書見台
指定
作者
日本
時代 桃山
世紀 16世紀
西暦
種類 漆工(H)
形式 1基
材料 木製、一枚の板から背板と脚を彫り出した折りたたみ式の見台。キリスト教の聖書用だが、構造が回教圏のコーランの台に共通するため、木地は海外から日本に運び込まれた可能性もある。総体黒漆塗の地に、螺鈿平蒔絵で、背板表中央にイエズス会のIHS紋を描き、その周囲と、受け部上面、脚部表に花入篭目文を表し、受け部下面には、橘、背板裏には葛唐草、脚部裏には朝顔の唐草を表す。
寸法 縦45.7cm  横31.2cm  高34.7cm
賛者
所蔵者 京都国立博物館
寄贈者
銘文/印章等
台帳番号 H甲122
解説文 IHSはイエスを表す文字で、この図は宣教師フランシスコ・ザビエルが所属した修道会、イエズス会の紋章。キリスト教の聖書を乗せる台である。一枚の板から蝶番で開閉する二枚の板を刳り出すこの構造は、イスラム教の聖典、コーランを乗せる台によく見られるもので、その場合は蝶番を中央にして左右に開く。本品は、見本をもとに日本の木地師が作ったものかもしれないが、中国やインドの工芸技法で飾られた全く同じ構造のイエズス会紋章入り書見台も存在するので、海外から持ち込まれた木地に日本で蒔絵と螺鈿を施した可能性もある。
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